皆さんは6月の記念日といえば何を思い浮かべますか?
日本の6月には父親に日頃の感謝を伝える「父の日」や、ジューンブライドの季節に結婚された方は「結婚記念日」など、人それぞれの特別な記念日があると思います。
ブラジルでは、6月は恋人が愛を深めあう「恋人の日」という有名な記念日があり、毎年6月12日にお祝いをしています。
今回はこの「恋人の日」についてご紹介したいと思います。
「恋人の日」とは?
「恋人の日」は絆や愛情を深めるために贈り物をする日で、その名のとおり恋人がお互いに贈り物をすることが多いのですが、家族や友人でも贈り合ったりします。ブラジルでは「恋人の日」にフォトフレームに大切な写真を入れてプレゼントしたり、お花や手紙を贈り合うようです。
どうして6月12日なの?
ブラジルには「縁結びの神」として崇められていたキリスト教の聖職者、聖アントニオが亡くなった6月13日に「聖アントニオの日」があります。「恋人の日」は、その聖アントニオの逸話にちなんで、「聖アントニオの日」の前日の6月12日を「恋人の日」にしようということになりました。また、ブラジルでは2月のバレンタインデーの日の近くに有名なカーニバルがあるため、代わりに6月に恋人の記念日としてお祝いすることになったそうです。
「聖アントニオ」とはどんな人?
聖アントニオは、ポルトガルの聖職者で、幼いころに修道会に入り、キリスト教を学び聖職者になりました。彼の説教は人の心だけではなく魚まで惹きつけるほど話が上手いと評判で、当時、愛について説いていたことから多くの人に慕われていましたが、30代半ば頃、不幸にも病にかかり亡くなってしまいます。しかし彼の死後、愛を説き続けた「縁結びの神」として民衆に信仰されるようになり、聖アントニオの命日である6月13日を祝日として定めました。
最後に
日本にもバレンタインデーやホワイトデーのようにパートナーへ贈り物をする記念日はいくつかありますが、「恋人の日」は恋人だけではなく、仲の良いお友達や家族と愛を深めるための日としてブラジルの習慣になっています。ぜひ、今年の6月12日は大切に思っている方に素敵なプレゼントを贈ってお互いの愛を確かめてみてはいかがでしょうか?