世界最大のお花、そしてとっても臭い事で有名な「ラフレシア」。
日本では、アニメのキャラクターのモチーフになったり、図鑑に載っている為、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
実はギネスに「世界最大の花」として登録されているのは、ヤマノイモ科の「ショクダイオオコンニャク」です。
では、本当の「世界最大の花」はどちらなのでしょうか。
世界最大のラフレシアは「ラフレシア・アルノディイ」と呼ばれており、直径1.5メートルもあり、観測された中では最大の花になります。
マレーシアとインドネシアなどの熱帯雨林に生息し、葉、茎、根を持たず、他の植物に寄生して養分や水分を搾取し、成長していきます。
寄生した植物の中で生涯の大半を過ごし、花が実際に咲くのは1週間ほどです。更に驚くべきことに、ラフレシアは蕾から開花するまで1週間以上から1年かかります。
臭いは腐った肉に似ており、これはラフレシアの花粉を運ぶハエをひきつける作用があります。
一方、ショクダイオオコンニャクは、スマトラ島などに生息しているサトイモ科の植物で、数年に1度、2日間しか咲きません。
ショクダイオオコンニャクの花序*の高さは3メートルもあり、これがギネスで「世界最大の花」と呼ばれる由縁です。
*花序とは、付属帯、仏炎苞と小さな花の集合体で構成された部分のことです。
つまり、ラフレシアは花の大きさが世界最大、
ショクダイオオコンニャクは花序の高さが世界最大なのです。
ちなみに、ショクダイオオコンニャクもラフレシア同様に花を咲かせると強烈な臭いを発します。
ラフレシアは種の管理が大変困難な為、残念ながら日本ではお目にかかる事はできませんが、ショクダイオオコンニャクは日本の植物園でも見る事ができます。
もうすぐ夏休みです。夏の自由研究に、一度その大きさを確かめに見に行ってみてはいかがでしょうか?