日本の父の日といえば、毎年6月の第3日曜日。
日本の「父の日」は1950年頃にアメリカから伝わりましたが、なかなか浸透せず、1981年に「日本ファーザーズ・デイ委員会」が設立されたことによって広く知られるようになりました。
多くの国ではアメリカの「父の日」にならって毎年6月の第三日曜日を父の日に定めていますが、国によってはその国特有の習慣や考え方によって別の日にお祝いをしています。
今回は、各国の「父の日」の由来や習慣などをご紹介していきたいと思います。
アメリカの父の日(6月の第3日曜日)
1909年5月、アメリカのワシントン州スポケーンに住むソノラ・スマート・ドッドという女性が教会で行われた母の日のお祝いに参加した際、「なぜお父さんの日はないのだろう?」という疑問を感じるようになります。 彼女の父親は男手一つで6人の子供を育て上げたこともあり、ソノラは母の日同様に、父の日を作ろうと思い、地元の教会に相談。翌年から6月の第3日曜日に「父の日」をお祝いすることになりました。そして、1972年にアメリカでは正式に「父の日」を祝日に制定しました。現在では、日本をはじめ、カナダ、イギリス、アイルランド、アジア諸国でこのアメリカと同じ「6月の第3日曜日」に父の日をお祝いしています。
イタリアの父の日(3月19日)
カトリックの国であるイタリアでは、イエス・キリストの養父である「聖ヨセフの日(サン・ジョゼッペ)」の祝日に合わせて、3月19日を父の日にしたのだそうです。ドイツの父の日(イースターサンデーの40日後)
ドイツの父の日は「キリスト昇天祭(Christi Himmelfahrt)」と同じ日とされている祝日です。また、「キリスト昇天祭」は、キリストが復活したとされる日にお祝いされる「イースター(復活祭)」から数えて40日目とされているため、毎年日にちが変動します。ドイツの父の日の過ごし方は、男性同士が集まり朝からお酒やビールを飲んだりして男性だけの時間を楽しむそうです。
韓国の父の日(5月8日)
実は、韓国には「母の日」も「父の日」もなく、「父母の日」しかありません。それには、儒教思想に基づく「親孝行」の考えが強い韓国人ならではの考え方が大きく影響していると考えられています。
元々韓国には1956年から1972年まで「母の日(オモニナル)」のみ存在していましたが、「父の日もあるべきだ」という声が高まったため、性別を問わずに親を敬う日として「父母の日」が制定されました。
台湾の父の日(8月8日)
台湾の父の日は毎年8月8日。その理由はとってもユニークで88の中国語の音が中国語の「お父さん」に似ていることから、この日が父の日になったそうです。
オーストラリアの父の日(9月の第1日曜日)
なぜ、9月の第1日曜日になったのか理由がはっきりしていないそうなのですが、オーストラリアは南半球にあり、アメリカと同じ6月に父の日をお祝いするとなると、バーベキューをするにもアウトドアスポーツをするにも寒すぎるため、現地の初春9月になったのではないかという説があるそうです。まとめ
国によって由来も過ごし方もさまざまな父の日ですが、お父さんへの感謝の気持ちは万国共通ですね。父の日にはぜひ、家族のためにお仕事を頑張ってくれているお父さんを誘って外食に出かけたり、ご自宅にお花を飾っていつもより豪華な食事を一緒に楽しんでねぎらってさしあげてはいかがでしょうか。過去の「父の日」に関する記事はこちらから
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